(高雄中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)がフィリピンに退役巡視船を供与することが議論を呼んでいる。海洋委員会の管碧玲(かんへきれい)主任委員(大臣に相当)は23日、自身のフェイスブックで、隣国への退役船の供与は地域の海の安全と人道救援能力を高めるのが目的だと説明し、「救援に国境はない。主権への介入は容認できない」と訴えた。
海巡署は退役した500トン級巡視船をフィリピンに供与する。大手紙「聯合報」が16日に報じたことで明らかになった。海巡署は同日、事実関係を認めた上で、過去のマーシャル諸島やパラオ、ツバルなどへの船艇の供与の前例にならって行うものだと説明した。これに対し、漁業従事者の操業上の権益に影響が及ぶ可能性を懸念する声が一部で上がった。
管氏は、隣国の捜索救助能力を増強することは、台湾の漁業従事者の海上での安全を高めることにつながると説明。供与に関する取り決めには「台湾が供与した船舶を台湾漁船への法執行に用いてはならない」と明確に規定しているとし、「供与した船舶が地域の海の安全と人道救援能力向上に使われ、台湾の漁業従事者の権益に影響を与えないことを確保する」と改めて強調した。
また、台湾の漁業従事者が現在直面している、より切迫した不透明なリスクは、中国に起因していると指摘。一方的な軍事演習の発表や法執行、管轄権の主張、恣意(しい)的な台湾船舶への乗船検査、台湾漁船や乗組員の拿捕(だほ)・拘束後のブラックボックス化された不透明な手続き、長期間の勾留などを例に挙げ、漁業従事者にとって、海上のリスクがどこから生じているか、関連する事実は非常に明らかだと述べた。