(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は17日、中部・台中市の政府系研究機関、国家中山科学研究院(中科院)台中院区を訪れ、無人機の開発状況を視察した。無人機は戦場で最も重要な兵器だとし、国民や野党の支持を望むとした上で、立法院(国会)が国家的な無人機攻防システムの構築を支持すれば、国家の安全を守り抜く自信があるとの認識を示した。
頼総統は顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)らと視察し、担当者から対レーダー無人攻撃システムや各種無人機、高機動型無人機シミュレーターなどの説明を受けた。
頼総統は、国防部(国防省)は8年間で総額1兆2500億台湾元(約6兆2610億円)の特別予算を編成して立法院に提出したものの、審議を経て可決されたのはわずか7800億元(約3兆9070億円)にとどまったと指摘。無人機関連の予算は全額削減されたとする一方、世界情勢を見れば、無人機は非対称作戦の代表的な兵器であると述べた。
その上で、行政院(内閣)は諦めていないと強調。国防部が策定した国防用無人機の調達に関する特別条例案に計上した2100億元(約1兆520億円)に加え、追加予算や来年度当初予算で2000億元(約1兆円)余りを計上したことに触れ、削減された4700億元(約2兆3550億円)を補う方針だと説明し、立法院が国を支持することを非常に望んでいるとした。
また、国家の利益や国民の命、財産の安全を政争の具にしてはならないと指摘。国防部の職員が立法院で説明に追われる状況は避けるべきで、その時間と労力を国軍が持ち場での訓練や戦力の向上に充てるべきだとし、国民に対し、政府や国家の安全とインド太平洋の平和を守る決意を支持してほしいと訴えた。
さらに、立法院が国防特別予算を可決すれば、直ちに実行に移せる自信があるとした上で、必要な予算は年度予算ではなく、特別予算で措置すべきだと主張。国防力の整備や戦備には安定した長期的な財源が必要であり、強引に年度予算に組み込むべきではないと述べた。