(台北中央社)中部・台中市の養豚場で、アフリカ豚熱(ASF)が疑われる事例が発生したのを受け、農業部(農業省)は23日、死んだ個体から検出したウイルスは、ベトナムで確認されたものと類似性が比較的高いとの初歩的検査結果を明らかにした。
台中市の養豚場で20日までの11日間に100頭を超えるブタが死んだことから、農業部が死んだ個体を調べたところ、ASFの陽性反応が出た。台湾でASFの疑い事例が発生するのは初めて。
農業部動植物防疫検疫署の担当者は23日、行政院院会(閣議)後の記者会見で、現在はゲノム解析を実施している最中だと説明。ウイルスの出どころに関するより詳細な情報については、獣医研究所の包括的分析を待つ必要があると述べた。
陳駿季(ちんしゅんき)農業部長(農業相)は同日の立法院(国会)経済委員会で、ASFの疑い例が発生した台中市を対象とした疫学調査は27日に完了する見込みだと説明。全国を対象とした調査は15日間の潜伏期間内の完了を目指す方針を示した。
ASFの疑い例が発生した養豚場は13日に28頭を競りに出した。行政院の李慧芝(りけいし)報道官は23日、28頭はいずれも健康な個体だと説明した。台中市は28頭の流通先を追跡調査している。