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アフリカ豚熱/台湾、ブタへの食品残さ給餌が禁止に 2027年から アフリカ豚熱の発生受け

2025/12/05 11:38
台湾南部・高雄市の養豚場(資料)
台湾南部・高雄市の養豚場(資料)

(台北中央社)行政院院会(閣議)は4日、ブタに対する食品残さ(生ごみ)の給餌の禁止などを盛り込んだ農業部(農業省)と環境部(環境省)の計画を決定した。移行期間を経て2027年から全面禁止となる。背景には、今年10月に台湾で初めてブタへのアフリカ豚熱(ASF)感染が確認された問題がある。

ASFは中部・台中市の養豚場で発生した。その後の調べで、食品残さの加熱処理が行われていなかったことが原因である可能性が大きいとの見解が示された。感染の疑いが発覚して以降、食品残さのブタへの給餌は一時禁止されている。

計画によれば来年1年間は移行期間とされ、養豚業者は加熱処理を監視するシステムの導入や食品残さを運搬する車両への衛星利用測位システム(GPS)設置などの条件を満たせば、食品残さをブタに与えられる。一方、一般家庭やビル、屋台から出た食品残さは使用禁止で、飲食店や食品加工工場などから出たもののみが対象となる。

また、すぐに飼料による養豚に切り替える養豚業者に対しては、ブタ1頭につき3600台湾元(約1万8000円)の補助金を支給する。移行期間中に加熱処理した食品残さを使用する業者に対しては同1800元(約9000円)となる。これに加えて、養豚施設の規模に応じて30万~300万元(約150万~1500万円)の給餌設備補助を行うほか、融資の利息補助なども実施する。

行政院の李慧芝(りけいし)報道官によれば、卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は、全面禁止後に防疫と環境保護の目標をいずれも達成できるよう、食品残さ再利用施設の整備加速を農業部と環境部に対し指示した。

(頼于榛/編集:田中宏樹)

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