(宜蘭中央社)北東部・宜蘭県蘇澳鎮で19日、同県政府消防局への救急車の寄贈式典が行われた。寄贈者はかつて台湾で救急搬送されて一命を取り留めた杉山栄さんで、台湾の救急医療への感謝を示すために贈った。
同局の報道資料によれば、杉山さんは76歳で、かつて仕事の関係で10年ほど台湾に暮らした。杉山さんにとって台湾は、自身のキャリアにおける重要な場所であるだけでなく、思いやりや善意とは何かを教えてくれた地でもあるという。
杉山さんは退職後しばらくして再び台湾を訪れた際、台北市内のホテルで倒れて救急搬送された。台湾の整った医療体制や救急医療に携わる人々のプロ意識に深く感動し、行動で台湾への恩返しをしようと決めた。寄贈した救急車は1台400万台湾元(約2千万円)相当。
式典で杉山さんは、宜蘭には温泉に入るために何度も来たことがあり、住みたいほど大好きな場所だと言及。出席した人々に「健康第一」だと呼びかけた。
林茂盛(りんもせい)代理県長も式典に参加し、杉山さんに感謝状を手渡した。