(台北中央社)12月に入り、台湾でバンレイシやアテモヤなどのシーズンを迎えている。農業部(農業省)農糧署は、今年の生産量は不作だった昨年より47%多い2万7133トンに達する見込みだと発表。品質は良いとして購入を呼びかけている。
同署の統計によると、バンレイシやアテモヤなどは東部・台東県を中心に生産されている。全国の年間生産量は約3万6504トンだが、昨年は複数の台風の影響で果樹園が被害を受け、生産量は約1万8402トンに落ち込んだ。今年も台風11号の影響を受けたものの、農業従事者らの努力で予定通り出荷されたという。
農糧署は9日、「大目釈迦」と呼ばれる種類のバンレイシは果肉が柔らかくきめ細やかで、濃厚な甘さがあると紹介。「鳳梨釈迦」と呼ばれるアテモヤは弾力のある果肉にパイナップルのような香りがあり、甘さの中にわずかに酸味があるとアピールした。
また生産者団体は加工工場や研究機関などと連携し、カットフルーツや冷凍果肉、炭酸飲料、酒など多様な加工品の開発に取り組んでいると強調。多角的な流通網の構築などを通じて国内の消費者が手軽にさまざまな形で味を楽しめるようにしている他、国際市場への進出を図り、高い付加価値と競争力を創出していると説明した。