(台北中央社)中国共産党や政府が学生らの民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から37年を迎えた4日夜、複数の市民団体による追悼集会が台北市の中正記念堂で開かれた。参加者は事件が発生した日を示す「8964」の数字をろうそくの光で浮かび上がらせ、犠牲者を悼んだ。
大雨に見舞われる中、多くの市民が傘を差したり、雨がっぱを着たりしながら会場に足を運んだ。午後8時9分になると、参加者はスマートフォンのライトをつけながら、64秒間黙とうした。会場にはデンマークの彫刻家イェンス・ガルシュットさんが手がけた事件追悼像「国恥の柱」の3Dプリントによる複製品も展示された。
事件の生存者で、8年連続で台北の集会に参加しているという呉仁華さんは、人々が雨にも負けず来場したことに感動したと語る。また、香港では当局の規制強化によって追悼集会が開かれなくなったことに触れ、台湾が公に事件を追悼できることは、当時の犠牲者への哀悼だけでなく、香港の良心の囚人への支持でもあり、民主主義国家の価値を示すものだと指摘。中国共産党の脅威を前に、譲れないラインを堅持し、自由な生活様式を維持しなければならないと訴えた。
台湾で対中政策を担う大陸委員会の沈有忠(しんゆうちゅう)副主任委員は、中国共産党は台湾をターゲットにし、台湾に「92年コンセンサス」と「一つの中国」の枠組みを受け入れるよう迫っているとし、台湾は中国共産党の野心を見極め、迫りくる中国共産党の脅威に向き合わなければならないと強調。妥協は民主主義と自由を台無しにするだけだと主張した。
集会に参加した日本出身の男性は、香港が北京による抑えつけによって、民主主義や自由を失ったことを目にし、天安門事件が関心を寄せるべき問題だと痛切に感じたと話す。台湾には日本と同様、民主主義や自由があるため、問題への連帯と関心を示すために来場したと明かした。


