(宜蘭県中央社)軽度台風(台湾基準)台風26号周辺の湿った空気と北東の季節風の影響で、11日の台湾本島は北東部を中心に大雨に見舞われた。宜蘭県蘇澳鎮では11日夜、被害が最も深刻な所で建物の2階部分まで浸水した。
中央気象署(気象庁)によると、蘇澳では11日から12日午後1時までの降水量が651ミリに達した。冬山(同県冬山郷)では805ミリ、北部・新北市瑞芳区の大粗坑でも554ミリを記録した。
蘇澳鎮公所によれば、11日夜、鎮内で最も栄える台湾鉄路(台鉄)蘇澳駅前でも水位が建物1階部分の半分程度まで上昇した。軍は水陸両用車「AAV7」や救命ボートを出動させ、取り残された住民の救出作業を行った。李哲明鎮長は12日午前、被災戸数は1000戸以上に上るとの見方を示した。
中央災害対策センターによれば、12日正午現在、全国で計1510人が避難所に収容されている。
気象署は12日午前、東部・花蓮県山地、台東県山地、屏東県山地に豪雨特報(24時間雨量が200ミリ以上または3時間雨量が100ミリ以上の恐れ)、基隆北海岸、宜蘭県、南部・高雄市全域、屏東県平地・恒春半島、花蓮県平地、台東県平地、離島・澎湖県、台北市山地に大雨特報(24時間雨量が80ミリ以上または1時間雨量が40ミリ以上)を発表し、警戒を呼びかけている。
台風26号は12日午後1時現在、バシー海峡にあって、時速18キロから31キロに速度を変えつつ、東北東から北東に進路を変えながら進んでいる。