(台中中央社)中部・台中市の養豚場でアフリカ豚熱(ASF)の感染が確認された問題で、現地で対策の指揮を執る農業部(農業省)の杜文珍(とぶんちん)常務次長は27日、これまでに感染の拡大は確認されていないと述べた。
中央災害対策センターは26日、全国の養豚場約5400カ所への視察調査で異常は見られなかったと発表。ウイルスの潜伏期間が15日間であることから、27日から2度目の視察を行うとした。
杜氏は27日の記者会見で、視察結果を念頭に、現時点で異常が確認された養豚場は台中の1カ所のみだとした上で「多少は安心できるが、気を緩めてはならない」と強調した。
また問題の養豚場について、生ごみを飼料として与える際に必要な報告などを怠った他、獣医資格がない者に連絡した上で自らブタに薬の投与を行うなど、法令違反の疑いがあると説明した。
同養豚場でブタの死亡が相次いでいたことから、死んだブタを21日に検査したところ、ASFの陽性反応が出た。その後の詳しい検査で25日に感染が確定した。22日から全国でブタの移動と食肉処理を禁止する措置が取られている。

