(台北中央社)フィリピン外務省は7月31日、南シナ海の民主礁(スカボロー礁)や周辺の海図を国連事務局に提出したと発表した。これについて外交部(外務省)は8月2日、中華民国(台湾)政府の南シナ海の島々と関連海域に対する主権に関する立場は一貫して明確だとした上で、南シナ海に関するいかなる対話や協議、多国間メカニズムにおいても台湾を排除すべきではないとの考えを示した。
民主礁は中国が「黄岩礁」として実効支配している。中国は7月31日にフィリピンの動きに対する反発の声明を発表し、8月1日には周辺の空海域で軍事演習を行った。
野党・国民党は2日、報道資料を通じ、フィリピンの行動は中華民国の南シナ海における主権を著しく侵害していると指摘。外交部に対し、直ちにフィリピンへ正式に抗議して中華民国の主権に関する立場を明確に示すよう呼びかけた他、頼清徳(らいせいとく)総統は国家安全会議を速やかに招集すべきだと主張した。
外交部は2日午後、中央社の取材に対し、台湾は武力や威圧、一方的な行動による現状の変更に反対するとした。南シナ海問題は①国際法に基づく平和的な紛争解決②台湾を関連の国際的な対話および紛争解決メカニズムに参加させること③南シナ海における航行と上空飛行の自由の維持④係争の棚上げと共同開発─の4原則に基づいて対応すべきだと主張した。
また、政府として今後も関連情勢を注視し、国家主権と海洋権益を断固として守る方針だと説明。その上で、関係各方面は自制を保ち、対立を激化させる行動を避けるとともに、対話と平和的な方法を通じて意見の相違を適切に処理し、南シナ海地域の平和、安定、航行の安全を共同で維持するよう呼びかけた。