(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)が導入する予定の日本製新型車両N700STの出荷セレモニーが30日、山口県下松市の日立製作所笠戸事業所で開かれ、真新しい車体が関係者や報道陣らに公開された。高鉄の史哲(してつ)董事長(会長)は、各種試験を順調に終えた上で、2027年7月1日の営業投入を目指す考えを示した。
高鉄は23年5月、日立製作所や東芝などのコンソーシアムとN700ST全12編成の製造に関する総額約1240億円の契約を締結した。第1編成は8月中旬にも台湾に到着する予定。
史董事長は、全列車の営業投入後には列車運行本数が現行の週1134本から週1400本以上に増え、ピーク時の輸送力を25%向上させられると説明。台日間の長年にわたる良好な協力関係を基礎に、新型車両を必ず来年7月1日に投入すると自信を示した。
佐々木紀国交副大臣は、台湾の人々に愛され、台湾の発展に貢献するとともに、日本と台湾の友情と信頼の象徴として、末永く台湾を走り続けることを願うと述べた。
李逸洋(りいつよう)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)は、台日は最強のパートナーだとした上で、人工知能(AI)や半導体などのハイテク分野での協力をさらに発展させたいとし、台日が手を携えれば、双方の国力を向上させ、互恵の関係を築けるだろうと語った。
N700STは東海道新幹線などで運用されているN700Sをベースに、台湾側のニーズに合わせて軽量化や高性能化、省エネルギー化などを図った。フルカラーLCD(液晶ディスプレー)車内案内表示器や停車駅到着前に照明が明るくなる調光機能、荷物棚、充電設備付き座席などを採用した。また騒音や振動も低減した。
高鉄は29日、N700STについて、27年と28年にそれぞれ6編成ずつ営業投入する予定を発表した。また各駅のトイレや授乳室、ベンチなども順次更新し、28年中ごろまでに全駅で整備を完了するとした。
この他、従来型車両700T型の改修も進めているとし、車内案内表示器はLEDから大型LCDに変更する他、トイレ設備も更新するとした。各駅で設置が進められているホームドアについては、28年第1四半期(1~3月)に設置を完了すると説明した。