中国大陸から台湾に渡って来た軍人の人生や、彼らのために整備された集落「眷村」をテーマにした写真展「沈黙の空間、肖像、身体―栄眷・光景」が、東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)台湾文化センターで7月31日に始まった。台湾近現代史における人々の物語や共通の記憶を、あらためて見つめる内容となっている。
展示は美術史家の伊藤俊治さんをキュレーターに迎え、台湾の写真家、黄子明さんと沈昭良さん、さらに南部・嘉義市の人文写真推進プロジェクト「眷恋眷村」の作品を取り上げる。
黄さんは、長年にわたり朝鮮戦争の捕虜や退役軍人の人生を追い続け、戦争が体に残した傷痕や晩年の暮らしを写真に収めてきた。沈さんは南部・高雄市の眷村「自強新村」で、今なお人々の暮らしが続く眷村の風景や人情を記録してきた。
また「眷恋眷村」プロジェクトは、再開発された眷村での新たな暮らしに焦点を当て、異なる世代がどのように眷村文化とアイデンティティーを受け継いでいるかを写し出しているという。
展示は9月18日までで、土日と祝日は休館。入場無料。