健康志向の高まりを背景に、台湾ではそばが注目を集める雑穀作物となっている。国産そばの栽培面積は10年前と比べて大幅に拡大し、農業部(農業省)は品種開発や新たな食べ方の普及を進めている。
同部の統計によると、国産そばの栽培面積は2015年の67.72ヘクタールから増加を続け、2025年には1572.63ヘクタールに達し、10年間で約23倍に増えた。背景には、グルテンフリーの食生活や食後の血糖値の上昇を緩やかにする低GI食品への関心の高まりがある。
そばには、リジンなど体内で合成できない必須アミノ酸が豊富に含まれており、栄養価に優れた食品として注目されている。農業部台中区農業改良場(台中農改場)によれば、そばは甘そばと苦そばに分けられ、甘そばは三角錐の形をしており、上品で穏やかな風味が特徴。一方、苦そばは卵状の長楕円形で、ほのかな苦味とナッツのような香ばしい風味を持つ。台湾では甘そば「台中5号」や苦そば「台中2号」「台中7号」が育成されている。
台中農改場はそばについて、麺類料理だけでなく、ご飯や飲料、焼き菓子など、日常の食卓に取り入れる新たな活用方法を提案している。朝食にはそば入りオートミールや穀物飲料、昼食や夕食には白米や玄米と合わせたそばご飯、さらにはそば粉を使った麺やパン、菓子など、幅広い食べ方を紹介した。
日本では麺料理として親しまれてきたそばが、台湾では健康食品として利用が広がっている。