(台北中央社)総統府直属の歴史研究機関、国史館の新館長に、戦後や日本統治時代の台湾政治史を専門に
研究する歴史学者の陳翠蓮氏が就任した。台北市の同館で14日、館長の交代式が行われた。陳氏は、台湾の民主化の歴史をさらに深く掘り下げていくことに意欲を示した。
陳氏は就任後の重点として、権威主義や独裁統治とは何かや、権威主義統治がなぜ社会に危害を与えるのかを改めて検証したいと述べた。民主主義と自由を手にするまでの険しい過程を社会に記憶させるだけでなく、得難い民主制度を大切にしてもらうのが目的だとした。
また近年、「概念のすり替え」が非常に深刻になっていると指摘。国民に選ばれた政府を権威主義や独裁などと批判する動きなどを例に挙げ、こうした嘲笑や混同、批判が民主主義制度への信頼を失わせると懸念を表明した。
台湾共同体の歴史をしっかり推進し、過去の困難な歴史に向き合うべきだとの考えも示した。政治的監視に関する資料が大量に見つかり、これらの資料によって社会が過去の歴史への理解を深めることができるようになった一方で、非常に難しい課題も残されていると述べた。
さらに、これらの資料を公開する上では、情報提供者の役割や資料の信頼性を精査し、監視対象者のプライバシー公開による二次被害などについても配慮する必要があると指摘。国史館を「われわれの共通の歴史を一つにまとめるプラットフォーム」にしたいと述べた。