(大阪中央社)大阪市内で台湾文化をPRするイベント「We TAIWAN」で8日、台湾原住民(先住民)族のパフォーマンス集団「ナルワンダンス団」によるプログラム「原住民の夜」が開かれ、ニュージーランドのマオリ族の団体と歌やダンスで交流を図った。
原住民族委員会(原民委)と文化部(文化省)が協力して開催した。原民委は先住民族の交流を促進するための国際的な枠組み「先住民経済貿易協力協定」(IPETCA)と連携して大阪・関西万博でパフォーマンスを行っており、会場にはIPETCAに参加するニュージーランドやカナダ、オーストラリアなどの関係者も集まった。
ナルワンダンス団は、パイワン族が宴会などで歌う楽曲を披露した。また伝統的なダンスで、特色ある同族の美や生命力を表現した。マオリ族の人々とは、2人が向かい合って鼻を合わせる伝統的なあいさつを交わし、互いに敬意を示した。
文化部の王時思(おうじし)政務次長は、IPETCAとの協力をうれしく思うとした上で、26~28日には万博会場で台湾の団体がパフォーマンスし、台湾人の天と地、神への感謝と暮らしへの愛情を表現するとアピール。原住民族の団体も参加して世界に歌声を届ける他、We TAIWANの一環として10日から開催されるマジカル台湾―台湾文学展では、原住民に伝わる古く機知に富んだ精神の世界に来訪者をいざなうと語った。
原民委原住民族文化発展センターの邱黄肇崇主任は、原住民族は長い歴史や文化だけでなく、4億人近くに達する世界のオーストロネシア語族と密接な関係を持つと紹介。文化は翻訳を必要とせず、言語や国境を越えて人と人をつなぐと語った。