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昆虫標本2万5千点超 日本人男性、台湾の博物館に寄贈 絶滅したとみられるキアゲハも

2026/10/16 14:07
国立自然科学博物館の黄文山館長(右)から感謝状が贈られた昆虫標本収集家の沼田康夫さん=10月15日、台中市(国立自然科学博物館提供)
国立自然科学博物館の黄文山館長(右)から感謝状が贈られた昆虫標本収集家の沼田康夫さん=10月15日、台中市(国立自然科学博物館提供)

(台中中央社)昆虫標本収集家の日本人男性が15日、中部・台中市の国立自然科学博物館に、自身が集めた昆虫標本2万5千点超を寄贈した。台湾ではすでに絶滅した可能性があると専門家が推測するキアゲハの標本も含まれている。

寄贈したのは、幼少期から昆虫に親しみ、かつては出版社に勤務し、児童向け昆虫図鑑の編集に携わっていた沼田康夫さん。これまでに100回以上、海外での昆虫採集を行ったことがある。台湾とは、1973年に博物学者の王生鏗さんと山の森で調査をしたのをきっかけに深いつながりがあり、同館には2015年から標本を寄贈している。15日には記念式典が開かれ、黄文山館長から感謝状が贈られた。

沼田さんは、10年に王さん家族が採集した標本を同館に寄贈した際にも台湾を訪れ、厳格で専門的な収蔵環境や学術的な品質管理を目にし、自身のコレクションの寄贈を決めたという。

黄館長は、国境を越えた寄贈は同館の専門性に対する信頼を示すとともに、台湾と日本が半世紀にわたり育んできた昆虫を通じた交流の証しでもあると説明。台湾や日本、東南アジアの昆虫の多様性や分類研究の重要な基礎がより充実すると語った。

同館によると、今回寄贈されたのはチョウやガなどのチョウ目の他、甲虫類やハチ、トンボ、カマキリ、セミなども含まれる。採集地は台湾、日本、中国、タイ、ラオス、インドネシア、南米など24カ国・地域に及ぶ。いずれの標本にも採集データが詳しく記録され、状態も良好だという。分類や生物多様性の研究に加え、防疫や検疫、展示、教育、科学普及などでさまざまな価値があるとしている。

標本には、1986年に現在の台中市の徳基から谷関までの一帯で採集されたキアゲハが含まれる。また、16カ国・地域で採集された2859点のドクガ亜科の標本のうち、632点は日本で採集され、日本に生息するドクガ類の約9割を網羅しているという。

同館では今後、寄贈された標本を展示などに活用する方針を示している。

(趙麗妍/編集:齊藤啓介)

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台湾ではすでに絶滅した可能性があると専門家が推測するキアゲハの標本。沼田さんが1986年に現在の台中市の徳基から谷関までの一帯で採集した(国立自然科学博物館提供)
台湾ではすでに絶滅した可能性があると専門家が推測するキアゲハの標本。沼田さんが1986年に現在の台中市の徳基から谷関までの一帯で採集した(国立自然科学博物館提供)
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