(東京中央社)台湾の芸術家、陳郁文 (セラ・ユウェン・チェン)さんとちぇんしげ(陳重穎)さんの作品が、10日から東京・天王洲のWHAT MUSEUMで始まった展覧会「座標 Coordinates」で展示されている。作品を通じ、台湾の現代芸術の多様な一面を紹介する。
「座標」は、東京都などが主催する国際美術展「TOKYO ATLAS」の関連企画。台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)台湾文化センターが東京都と協力し、2人の同展参加を後押しした。同センターは2026年度事業として、2人の活動を支援している。
陳さんは、映像、写真、インスタレーション、ニューメディアなど多様な表現を通じて、風景や植物、アーカイブを手掛かりに、記憶、文化的アイデンティティー、場所の関係性を長年探求している。今回展示する新作「虚構の島」は東京湾に浮かぶ人工島「第六台場」に着想を得て、アニメーションと反射装置を通じて、現実と想像が交錯する風景を表現した。
茨城県を拠点に活動するちぇんしげさんは絵画と記述表現を軸に、多言語社会やディスコミュニケーションなどをテーマに制作。近年は特定の意味を持たない書写(アセミックライティング)や紙に書かれる造形表現、多言語漫画にも関心を広げている。今回展示する「白菜に書かれた小文字」と「棕梠に乗せて遠方へ」は絵画、漫画、映像、言語を組み合わせ、絵と文字が交錯する視覚空間を作り出した。
台湾文化センターの曽鈐竜(そけんりゅう)センター長は、2人の芸術家はそれぞれ異なる創作背景と媒材を起点に、台湾現代芸術の豊かで多様な特色を示していると紹介。今後も東京都や日本の重要な芸術機関との協力を通じ、台湾の芸術家が世界で作品を展示し、交流する機会を引き続き開拓していきたいと述べた。
「座標」は12月20日まで。陳さんは11日には東京都内で日本の芸術家、山縣瑠衣さんと対談した。