(台北中央社)岩田清文・元陸上幕僚長は11日、台北市内で開かれた「台日のテクノロジー分野における将来」をテーマにしたフォーラムで講演し、台日が軍民両用の部品や素材などに焦点を当てて防衛協力を行えば、政治・外交上の摩擦が過度に激化するのを避けつつ、双方の軍用部品の互換性と相互補完性を確保できるとの考えを示した。
フォーラムは台北市に本部を置くインド太平洋戦略シンクタンクと、ジャーナリストの桜井よしこ氏が理事長を務める国家基本問題研究所が主催した。
岩田氏は、日台の半導体産業は密接な共生関係にあるとし、台湾の先端半導体がなければ、日本の自動車や家電、自衛隊の装備品は機能せず、台湾の半導体製造も日本の材料や製造装置に大きく依存していると指摘した。
また、中国による軍民両用品目の対日輸出規制が日本の防衛産業のサプライチェーン(供給網)に影響を及ぼしていることを踏まえ、台日は防衛基盤において中国に過度に依存してはならないと警鐘を鳴らした。防衛産業での協力について、戦闘機やミサイルといった武器の取引を急ぐのではなく、軍民両用の部品、素材、モジュールを協力の重点とすることで、政治・外交上の摩擦を抑えながら、強靱(きょうじん)な産業基盤の構築につなげられるとの認識を示した。
フォーラムには岩田氏の他、王美花(おうびか)元経済部長(経済相)、石平参院議員(日本維新の会)、山谷えり子参院議員(自民党)らが出席した。