(嘉義中央社)南部・嘉義市の嘉義女子高校に通う2年生の王翊全さんが手がけた鉄道模型のジオラマが、今年8月に東京で開催された全国高等学校鉄道模型コンテストで「ベストリアル情景賞」と「審査員特別賞」をダブル受賞した。中央社の取材に応じた王さんは、模型制作の技術を生かして起業したい考えを示している。
同コンテストは日本の文部科学省が後援する。出場者はモジュール部門、1畳レイアウト部門、HO車両部門で精巧さや空間造形、景観の美しさを競う。
1年生の時にも台湾鉄路(台鉄)の沿線風景に着想を得たジオラマで、台湾の全国科技教育鉄道模型創意コンテストで2位に輝いた王さん。今回は「安藤デザイン局」名義で、自身が好きなJR東日本の御茶ノ水駅とその周辺の風景を再現したジオラマ「御茶ノ水、いつもの橋の上から」をモジュール部門に出品した。
御茶ノ水駅を実際に訪れたことはなかったが、インターネットで情報や現地の写真を集め、3Dグラフィックスで空間や細部を設計し、2~3カ月かけて作品を完成させた。
ジオラマは線路脇の信号ケーブルや電力用配管、分電盤、信号機から、車内やホーム上の乗客らに至るまで全て手作業で制作し、東京の通勤風景を忠実に再現した。駅の護岸や擁壁、鉄鋼製の橋、コンクリート製の橋脚、線路に敷かれた砂利(バラスト)なども精巧に作り込んだ。
苦労した点は、作品を構成する個々の部品を作り上げること。うまく作れることもあれば失敗することもあり、必要なものが作れなければ、必ず代替案を考えた。別のものに取り換えたり、関係のない材料を付け加えたりすることはしなかった。実際の駅の風景を忠実に再現することがこだわりだという。
小学生の頃から日本の鉄道車両に興味があったという王さん。Nゲージ模型を集め、中学生になると3Dグラフィックスや3Dプリンターに触れ、好きな車両や情景を再現するようになり、徐々に制作の腕を磨いてきた。
コンテストの会場では自ら日本語で作品を解説した。普段からインターネットで日本の鉄道情報に触れながら日本語を学び、自然と日常の言葉として身に付いた。
将来は、鉄道模型の設計や製造に携わり、車両や建物、情景など、関連商品の開発に取り組みたいとしている。