(台中中央社)産経新聞の前台北支局長で、台湾を拠点に活動するジャーナリストの矢板明夫さんが中部・台中市で男に顔を殴られた事件で、警察は7日、中国出身の香港籍の男を反浸透法の罪や公然侮辱、傷害などの罪で台湾台中地方検察署(地検)に移送した。台湾台中地方法院(地裁)は同日、男の勾留と接見禁止を決定した。
矢板さんは6日、台中市内のホテルでの講演を終えた後、男に顔を殴られた。警察は、男が犯行後に出境を図っているとの情報をつかみ、台中国際空港で男を逮捕した。男は当時、変装していた。
警察によれば、男は原籍が中国広東省で、後に香港籍を取得。今年1月、観光の名目で訪台し、1カ月余り滞在していた。今回も観光目的として今月2日に台中空港から入境。台中市内の宿泊施設を2、3カ所転々とした後、最終的には犯行場所の向かいのホテルに宿泊し、周囲の経路を確認していた。
警察は、男が台湾滞在中、特定の人物と連絡していたことを把握。だが、この人物は事件前に出境しており、警察は引き続き通信記録を確認するなどしてその他の共犯の有無や犯行動機を明らかにするとしている。
台中地検は、男に傷害などの嫌疑が重大であることに加え、男が域外の人物で犯行後に出境を図ったこと、証拠隠滅や共犯者、首謀者との口裏合わせの可能性が高いことなどを理由に、台中地裁に男の勾留と接見禁止を請求。台中地裁は、勾留の理由と必要があるとして、請求を認めた。