(台北中央社)中国で1日、「民族団結を破壊する行為」を行った者を処罰対象にすると規定した民族団結進歩促進法が施行された。中国国外の団体や個人も対象とされる他、台湾の人々の「中華民族」に対する帰属意識醸成なども盛り込まれた。卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は同日、台湾の人々が同法に同意することはあり得ないとし、国民保護のために政府として関連の対策を講じる方針を示した。
卓氏は台北市内で行われたフォーラムであいさつした際、同法が定義する民族団結に反する情報を発信した者は、中国国外にいても逮捕やおとり捜査、指名手配、起訴の対象となり得ると指摘。これは自国の法律を他国の組織や個人にまで適用する「ロングアーム管轄」で、越境弾圧でもあると批判した。
その上で、同法は中国の統一政策を法制化し、台湾の人々に中国共産党が定める政治的枠組みへの服従を求めるものだと説明。最終的な目的は台湾を併呑し、中華民国を消滅させることにあるとした。
また、同法に反対しない政党は中国共産党の指導を甘んじて受け入れていることに等しいと主張した。
台湾で対中政策を担当する大陸委員会の梁文傑(りょうぶんけつ)副主任委員(副大臣)兼報道官は同日、取材に対し、同法の概念は不透明で、台湾の現状維持に対する支持も罪に問われる可能性があると言及。中国で働く台湾人に対して慎重に行動するよう求めるとともに、公務員については「特別な用事がなければ行くべきではない」と述べた。