(台中中央社)鹿児島県の種子島宇宙センターで今月12日、H3ロケット6号機で打ち上げられ、軌道投入に成功した宇宙可視光背景放射観測用の超小型衛星「VERTECS」のシステムに、台湾の中興大(中部・台中市)と清華大(北部・新竹市)のチームが開発した技術が組み込まれている。中興大の詹富智学長は26日に開かれた成果報告会で、台湾の航空宇宙データ科学分野における研究開発の実力を示したと語った。
VERTECSは九州工業大が中心となり、関西学院大、東京都市大などの研究チームが開発した。今回の打ち上げにより、宇宙誕生初期から現在までに放出された放射の総量「宇宙背景放射」に含まれる銀河積算光より明るい超過成分の起源解明が期待される。
詹学長によれば、データの受信や処理、校正システムには台湾チームが独自に開発した技術が採用されたという。
中興大物理学科の橋本哲也副教授(准教授)は、超小型衛星が送信するデータ量は膨大で、受信データの一部が欠落する場合もあると指摘。今回開発した地上ソフトウエアを利用することで、不足したデータを衛星に再送信させられると語った。
また研究チームのメンバーで中興大生の荘哲豪さんは、システム開発に約半年を費やし、画像の再構築や欠落データの特定、画像の高速処理が可能になったと説明、現在のソフトと比べて精度も上がったと話した。
清華大物理学科の後藤友嗣教授は、銀河系外背景光の起源解明に向けた重要な一歩であり、宇宙の生成や進化への理解を深めることに寄与するとの見方を示した。