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台湾高速鉄道 北東部方面への延伸、環境アセス通過

2025/08/21 14:21
台湾高速鉄道の延伸区間(赤線)は南港から宜蘭県中央部までの全長約60.6キロ。途中、北部・新北市の汐止、平渓、双渓、貢寮、宜蘭県頭城を通過する
台湾高速鉄道の延伸区間(赤線)は南港から宜蘭県中央部までの全長約60.6キロ。途中、北部・新北市の汐止、平渓、双渓、貢寮、宜蘭県頭城を通過する

(台北中央社)環境部(環境省)は20日、環境影響評価(環境アセスメント)審査委員会の会議を開き、台湾高速鉄道(高鉄)の南港(台北市)―宜蘭(北東部・宜蘭県)間の延伸工事に関する報告書の初稿について、一部内容の補足・修正を提言した上で承認した。交通部(交通省)鉄道局は、新規建設区間は約59.6キロで、並行する既存の台湾鉄路(台鉄)宜蘭線と相互補完・成長できるとの見方を示した。

鉄道局によると、延伸区間は南港から宜蘭県中央部までの全長約60.6キロ。途中、北部・新北市の汐止、平渓、双渓、貢寮、宜蘭県頭城を通過する。宜蘭県政府庁舎の南東に新駅を設置し、その南側に車両整備基地を設ける。北部の水がめとされる翡翠ダム(新北市)の集水域は避けて建設する。

会議後に報道陣の取材に応じた鉄道局の楊正君局長は、今後は関連機関が総合的な計画書を作成して交通部と行政院(内閣)に送ると説明。今年末または来年初めの行政院の承認獲得を目指すと述べた。

仮に承認が得られた場合、約2年かけて詳細設計を進めた後に発注と施工ができるとし、承認から11年後の完成を予定していると語った。

楊局長は、宜蘭が台北の日帰り生活圏に入ることは地元住民の願いだったと強調。高鉄と競合することになる台鉄については、全国の鉄道ネットワーク整備計画には花蓮―台東間(いずれも東部)や台東県と南部・屏東県を結ぶ南廻線の改良工事などが含まれているとし、「台鉄を見捨てるわけではない」と語った。

(張雄風/編集:齊藤啓介)

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20日の環境影響評価(環境アセスメント)審査委員会に出席した鉄道局の楊正君局長(手前)
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