(台北中央社)北東の季節風と台風24号周辺の湿った空気の相互作用により、20日の台湾は北部を中心に大雨に見舞われている。中央気象署(気象庁)によれば、台北市、新北市、桃園市、宜蘭県の山地などでは22日までの3日間の雨量が1000ミリ以上となる可能性がある。
気象署は20日午後、台北、新北、基隆、宜蘭の4県市全域を対象に、24時間雨量が350ミリ以上または3時間雨量が200ミリ以上に達する恐れがあるとして「大豪雨」特報を発表。北部・桃園市と新竹県の全域には「豪雨」特報(24時間雨量が200ミリ以上または3時間雨量が100ミリ以上)、中部・苗栗県と東部・花蓮県の全域には「大雨」特報(24時間雨量が80ミリ以上または1時間雨量が40ミリ以上)を出し、警戒を呼びかけた。
また、20日午前0時からの72時間で、新北市の山地で最大800~1200ミリ、台北市の山地で同800~1100ミリ、新北市の平地と桃園市の山地、宜蘭県の山地で同700~1000ミリの雨が降るとの予測を示した。
気象署の公式サイトによれば、20日午前0時から午後4時半までに、台北市北投区の陽明山地区にある鞍部で325.0ミリの雨量を記録した。新北市新店区の五城加油站では249.0ミリ、桃園市大渓区の大渓永福では230.5ミリを観測した。
気象署はフェイスブックで、北東の季節風による冷たい空気と台風の外側の気流がもたらす暖かく湿った空気が、台湾の北から東の海上でぶつかり、明瞭な降水帯を発生させると説明。さらに風を受ける地形の関係で、宜蘭、花蓮、台北、新北では大量で持続的な降雨が発生しやすいと解説した。