離島・馬祖(連江県)で、魚醤工場だった建物を地域の人々が集う空間に作り変えた施設「鹹味島社区客庁」(ソルティーアイランド・リビングルーム)が15日、日本のグッドデザイン賞を受賞した。
施設の運営などを行う鹹味島合作社(ソルティーアイランド・スタジオ)の報道資料によれば、施設は町に放置されていた工場を、日常的に利用でき、住民の公共参加を促し、持続可能な「地域のリビングルーム」へと再生したもの。市民に無料で開放されており、マーケットや展示、ワークショップの場として活用されている。関連の取り組みに参加するため、地元にUターンする若者も増えているという。
賞のウェブサイトによると、審査委員は、放置され建物を再利用するというシンプルな活動から、文化の継承や持続可能性、地域主導の再生へと拡大し、島を訪れるだけでなく滞在する価値があるものにしたと評価した。