台北市中山区の飲食店「牛喜寿喜焼水炊鍋」で食事をした客が食中毒のような症状で相次いで医療機関を受診しており、台北市政府衛生局は23日、これまでに5人の受診が報告されていると発表した。受診者が6人に達すれば、営業停止の措置が取られる。
同局は報道資料で、22日に同店への立ち入り検査を行い、冷蔵庫の中に食材を密閉せずに保管しているなどの衛生上の問題を発見したと説明。27日までに改善するよう命じ、改善がなければ6万~2億台湾元(30万~10億円)の罰金を科すとした。
また、同店ではすき焼きにつけるための「卵液ムース」を提供していた。同局は立ち入り検査の際、卵液ムースの製造過程について、生卵を溶きほぐした後に調味料を加え、こしたものを冷蔵保存し、1日半以内に使い切るようにしていたと確認。サンプルを検査に送ったとした。結果が分かるまでには1~2週間かかるという。
同店を経営する豊漁餐飲グループは22日、声明を発表し、事態を把握してすぐに衛生局に連絡して検査を開始したと説明。これまでの調べで、卵液を含む食材の保存方法は安全規範に沿っていたと主張した。