アプリで読む
ダウンロード

台湾芸能人が中国国慶節に「祖国万歳」 大陸委「個人のアイデンティティー尊重」

2025/10/02 18:53
大陸委員会の邱垂正主任委員(資料)
大陸委員会の邱垂正主任委員(資料)

(台北中央社)中華人民共和国の国慶節の1日、中国大陸で活動する複数の台湾出身芸能人が自身のSNSに、「新中国の誕生日おめでとう」「祖国万歳」などと投稿した。台湾で対中政策を担う大陸委員会の邱垂正(きゅうすいせい)主任委員(閣僚)は2日、同委として「文化やエスニックグループに対する各個人のアイデンティティーを尊重する」としつつ、「われわれの立場からすれば、遺憾を表明する」と語った。ラジオ番組のインタビューで述べた。

歌手のワン・リーホン(王力宏)さんや俳優のウー・カンレン(呉慷仁)さん、オーヤン・ディーディー(欧陽娣娣)さんらが1日、短文投稿サイト「微博」(ウェイボー)で、中国国営の中国中央テレビ(CCTV)や人民日報の投稿を引用する形で国慶節を祝う投稿をし、中国大陸を「新中国」や「祖国」と呼称した。

邱氏は、中国大陸をたたえることは言論の自由のレベルであり、法で処罰することはないと説明。その上で、同委として許容できない「二つのレッドライン」として「中華民国の国家主権を傷つけること」「武力による台湾統一や戦争による台湾侵略の呼びかけ、鼓吹」を挙げ、これらのレッドラインを越えた場合は法に基づいて調査、処分すると述べた。

また、芸能人を調査する狙いは処罰でなく、中国共産党の政治的脅迫を拒絶する理由を芸能人に与えるためだと説明した。

邱氏は、台湾の芸能人や企業に政治的立場の表明を迫る中国共産党の統一戦線工作のやり方は、両岸(台湾と中国)関係が次第に遠ざかっている原因だと指摘。中国大陸に対し、このようなやり方は台湾の多くの人々の心を失うだけだと呼びかけ、「われわれの核心的価値観、生活様式は本当にあなた方とますます乖離(かいり)している」と訴えた。

(李雅雯/編集:名切千絵)

> 中国語関連記事
私たちはあなたのプライバシーを大切にします。
当ウェブサイトは関連技術を使用し、より良い閲覧体験を提供すると同時に、ユーザーの個人情報を尊重しています。中央社のプライバシーポリシーについてはこちらをご覧ください。このウインドウを閉じると、上記の規範に同意したとみなされます。
87