(台北中央社)陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)は11日、記者会見を開き、行政院(内閣)の史哲(してつ)政務委員(無任所大臣に相当)を交通部(交通省)が筆頭株主の台湾高速鉄道(高鉄)の次期董事長(会長)に充てると発表した。史氏のこれまでの実績を振り返り、手腕に期待を寄せた。
史氏は南部・高雄市政府新聞処長、文化局長、同市副市長、文化部長(文化相)などを歴任した。
陳部長は高鉄について、輸送人員や輸送力、安全性、定時性などが各界から評価されているとしながらも、今後は旅客サービスや輸送文化、マーケティングを強化しなければならないと指摘。史氏は高雄市政府における都市マーケティングの先駆けだとした上で、コンサート誘致による経済効果創出などを例に挙げ、実績を高く評価した。また南部の高雄―屏東間での延伸計画では、政府との意思疎通に寄与できると語った。
関係者は12日、高鉄では13日に臨時の取締役会が開かれる予定だとし、史氏は承認を経て董事長に就任すると語った。
11日の記者会見では、国営・台湾鉄路(台鉄)の董事長に高鉄の鄭光遠董事長、観光署長(観光庁長官)に文化施設「松山文創園区」の陳玉秀前総監督を充てることも併せて発表された。