台南市の黄偉哲市長と邱莉莉議長が市民に呼び掛けていた能登半島地震の義援金は、総額で新台湾ドル122万5200元(約570万円)集まりました。両市長・議長は18日午前、石川県の馳浩知事とオンラインで会談し、「一日も早く日常を取り戻してほしい」と見舞いの言葉を伝えました。馳知事は謝意を表明するとともに、さらに交流を深めたい考えを示しました。オンライン会談に合わせて、義援金は石川県が開設した義援金振込口座に正式に振り込まれました。
オンライン会談で、黄市長は「烏山頭ダムの整備に当たった八田与一技師は石川県出身。台南市はこれまで石川県や金沢市、加賀市と交流を続けてきたが、2016年の台湾南部地震では石川県側からお見舞いをいただき、台南の人たちは日本側の暖かな心遣いを心に刻んでいる。このため、能登半島地震に対しては、台南市民がそろって強い関心を寄せている」と述べました。
石川県側は、馳知事や善田善彦議長らがオンライン会談に出席しました。馳知事は「石川県内では依然として1万人が避難所で暮らしており、県も被災地復興に取り組んでいるが、3月16日には北陸新幹線が延伸開業し、東京からの交通アクセスがさらに向上した。昨年は桃園と小松を結ぶ路線もスタートし、観光、産業、教育旅行でも台南との交流がさらに深まるのではないか」と述べました。馳知事はまた、黄市長と邱議長の石川訪問を要請し、「機会があれば、八田与一追悼記念式典に出席したい」との意向を示しました。
今回のオンライン会談には、日台友好促進石川県議会議員連盟の中村勲前会長や、石川県台湾交流促進協会の陳文筆理事長、台南市の盧禹璁・社会局長、蘇恩恩・新聞及国際関係処長らも同席しました。