(彰化中央社)中部・彰化県にある経済部(経済省)が主導して立ち上げた研究機関、車両研究テストセンター(ARTC)は21日、自動運転機能や安全支援機能などを備えたインテリジェント自動車向けの全天候型テストコースの供用を開始した。大雨などの悪天候下でも時速110キロでの自動運転実証試験が可能だ。ARTCは、コースの活用により、製品の研究開発から市場投入までの期間を大幅に短縮でき、世界市場での信頼性と競争力を高められるとしている。
この日は関係者らに関連施設が公開された他、高速で走行する自動運転車が、大雨や濃霧の中、人や車両を感知して自動的に止まるデモンストレーションが行われた。
経済部の何晋滄(かしんそう)政務次長はあいさつで、台湾が持つスマート化とシステム統合の強みを生かし、情報通信技術(ICT)の産業チェーンや自動車分野の基盤、柔軟性と革新力を持つ中小企業が結び付いて差別化による競争優位性を高められると強調。部品や中小企業の高度化・転換を支援する重要なプラットフォームになると語った。
また経済部は引き続き政策やリソースの両面で支援し、インテリジェント自動車産業の世界進出を後押しすると述べた。
ARTCの王正健董事長(会長)は、コースはトンネルや高架区間があり、降雨や濃霧、逆光などの状況を再現できると説明。合流や坂道、橋の下の道路など、異なった環境下で統合試験が行えるとした。