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アフリカ豚熱/台湾でアフリカ豚熱疑い例 豚肉の輸出拡大計画も一時停止の恐れ

2025/10/23 18:31
新北市樹林区のスーパーで販売されている冷蔵豚肉=10月22日
新北市樹林区のスーパーで販売されている冷蔵豚肉=10月22日

(台北中央社)中部・台中市の養豚場で死んだブタから家畜伝染病「アフリカ豚熱」(ASF)のウイルス陽性反応が出た。台湾は今年5月、国際獣疫事務局(WOAH)から豚熱(CSF)の清浄地域に認定されたことで、ASFや口蹄疫(こうていえき)を含む三大感染症がない国とされ、豚肉の輸出拡大を目指していたが、計画の一時停止を迫られる恐れがある。

かつて豚肉輸出大国として知られた台湾。生きたブタの年間産出額は886億台湾元に上り、農業総産出額の20%以上を占めていた。だが最盛期の1997年に口蹄疫が発生。輸出は中断された。

2020年にWOAHが台湾を口蹄疫の清浄地域と認定すると、23年にはフィリピンへの輸出が認められ、今年上半期にはシンガポールへの輸出も再開。24年の冷凍豚肉の輸出量458トンのうち、フィリピン向けは430トンを占めた。また今年初めて輸出された生鮮豚肉は、9月末までに254トンがシンガポールに出荷された。

農業部(農業省)は次の輸出先を日本とする目標を掲げていたが、ASFの疑い例が出たことで、見通しは不透明になった。

輸出用豚肉製品の加工などを手掛ける嘉一香食品(北部・新北市)は22日、養豚場の検査頻度を引き上げ、全てのサプライヤーに最新の検査・防疫記録の提出を求めると発表。加工施設についても全面的な清掃と消毒を実施し、職員の衛生管理や生産環境の監視などを強化すると明らかにした。

(呉欣紜/編集:齊藤啓介)

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