(台北中央社)国立故宮博物院が、開館100年を記念する特別展を開催している。北宋時代に名士が文化や芸術について語り合った風雅な盛事とされる「西園雅集」に焦点を当てた「千年の出逢い―北宋西園雅集の物語」では、東京国立博物館の協力により、2010年代に日本で約80ぶりに発見された北宋時代の画家、李公麟(1049~1106年)の「五馬図」を展示している。
20日には関連イベントが開かれ、故宮の蕭宗煌院長は、12日まで開催された米メトロポリタン美術館名作展は大きな反響があったと紹介。貴重な文物は故宮の重要な資産だと話した。
またこれまでの運営と中国から台湾への移転はつらく厳しいものだったとしながらも、当時の職員たちが文物を守り、台湾に運んだ功労は極めて大きいと強調。4世代目となる職員と共に努力を重ね、「全国民で共有する博物館」を築いていくと意欲を示した。
北宋西園雅集の特別展は台北市の北部院区で来年1月7日まで。東京国立博物館の浅見龍介副館長は「五馬図」について、再発見後に海外で展示されるのは初めてだと語った。
故宮ではこのほか、宋代の版刻図籍を紹介する「皕宋─故宮宋版図書コレクション」や過去60年にわたる故宮の発展を振り返り、未来に広がる無限の可能性を展望する「甲子万年:国立故宮博物院開館100年記念特別展」なども開催している。