先月23日、東部・花蓮県にできたせき止め湖の水があふれ、洪水被害に見舞われた光復郷の市場で、一部の商店や屋台が営業を始めた。地元住民からは「長い間野菜を食べたいと思っていた」と喜ぶ声が聞かれた。
光復第一市場では22日ごろから商店や屋台が続々と営業を再開した。ある商店主は、陳列用の棚が流され、市場の停電も続いているとしながらも、自らテーブルを持ち込み、日光を頼りに道端で店を開いたと話した。自ら収穫した野草や近隣自治体で仕入れた野菜があるという。
「必要としている人に買い物をしてもらいたい」。市場で30年以上乾物店を営んでいるという女性は、商品は全て水に浸かってしまい、自ら100万台湾元(約500万円)以上を投じて冷蔵庫を購入して電気設備を修理し、片付けをしながら営業していると語った。
陳列用のテーブルが流されたという商店主は、トラックの荷台を使って商品を販売。山の麓の田畑は泥で埋まってしまったが、山の上の農地は無事で、営業を続けられていると語った。
営業を再開する商店がある一方で、いまだに再開できない商店もある。ある商店主は、食肉店やカラオケ店は冷蔵庫や音響設備を買いそろえなければならず、1万元(約5万円)の補助金が出されても足りないと苦しい胸の内を吐露した。