(台北中央社)中央選挙委員会(中選委)は28日、立法院院会(国会本会議)が14日に通過させた国民投票案3件を審議し、政府が掲げる「原発ゼロ」政策の廃止を問う案を可決した。一方、性犯罪や児童虐待、高額詐欺などに対するむち打ち刑の導入を問う案と、交通違反の反則金全額を道路交通安全対策や公共交通機関への補助に充てることを問う案は否決した。
今回可決された国民投票は11月28日に統一地方選挙と同時に投開票される。
中選委の游盈隆(ゆうえいりゅう)主任委員は、むち打ち刑に関する案について、現行法の刑罰にむち打ち刑やそれに類似する制度がないとした上で、国民投票を通じてむち打ち刑の法制度の制定を求めることは、公民投票(国民投票)法第2条が定める「重大政策の提出(創制)や再議決(複決)」の規定に合致しないと説明した。
また、国連の市民的および政治的権利に関する国際規約では、拷問を受けたり、残虐、非人道的、または人間の尊厳を傷つけるような取り扱いや刑罰を受けたりしてはならないと定めており、台湾も2009年に同規約施行法を制定していると指摘。むち打ち刑は公権力が受刑者に直接肉体的苦痛を与える身体刑で、同規約施行法に違反する恐れがあるとした。
交通違反の反則金を道路交通安全対策に充てる案についても、審議に出席した委員7人のうち、4人が「重大政策の創制や複決」の規定には当たらないとの判断を下し、否決されたとした。
その上で、国民投票1件の実施に必要な経費は8億1000万台湾元(約41億円)だとした。22年に行われた統一地方選挙と国民投票の開票作業は深夜11時40分に終了したことに触れ、今回については「前倒ししたい」と語った。