(台北中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)は18日夜、南シナ海の東沙(プラタス)諸島周辺で同日午前、中国海警局の船2隻が中国船の無許可での進入を禁じる制限水域に進入し、巡視船が並走して監視した他、中国語と英語によるアナウンスで退去させたと発表した。現場では厳密な監視とにらみ合いを続けているという。
海巡署によると、東南沙分署東沙指揮部が午前7時ごろに海警局の船2隻が制限水域の外側に出現したのを確認。これまでの進行方向から制限水域に入る可能性があると判断し巡視船「雲林艦」を先行して派遣するとともに、別の巡視船「台南艦」も支援に向かわせたという。
海警局の船2隻は午前8時42分、制限水域内に進入。雲林艦が対処した。
海巡署は、今年度に東沙諸島周辺の制限水域から退去させた海警局の船は5隻延べ11回。今回は定例軍事演習の漢光42号の実動演習が14日に終わった直後に起きたことから、台湾東部海域で法執行を装い、実際には権益拡大を狙う嫌がらせの行為に当たり、地域の平和と安定を著しく損なうものだとした。
また雲林艦が退去を求めるアナウンスをした際、海警局の船は「中国台湾海巡署の雲林艦」と事実に反する誤った情報を悪意を持って発信したとし、中国側のこのような政治的な印象操作を強く非難するとした。
その上で、中華民国台湾は主権を有する独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属せず、海巡署だけが東沙諸島周辺海域で法執行ができると強調。中国が海警局の船の同海域での嫌がらせを放任し、管轄権があるかのような印象をつくり出すことは、インド太平洋地域の平和と安定を損なう「トラブルメーカー」だと不快感を示した。
海巡署は、国家の主権は挑発を許さないと改めて強調。主権を守る決意と、平和を維持する実力があるとし、必要な手段を講じて国家の主権と海域の安全を守るとした。