(東京中央社)産経新聞の前台北支局長で在台ジャーナリストの矢板明夫氏が6日、中部・台中市で中国出身の香港籍の男に顔を殴られ負傷した事件を巡り、在日台湾人の連合組織、全日本台湾連合会(全台連)は8日、国外勢力の暴力行為をけん責し、厳罰を求める声明を発表した。国家安全保障や公共の安全を脅かす行為を未然に防止するため、現行法制度の見直しも訴えている。
全台連は、「いかなる理由があろうとも、暴力によって言論活動を妨げ、民主主義社会の自由を脅かす行為は断じて許されるものではない」と主張。中国が7月1日に施行した「民族団結進歩促進法」について、「その適用範囲を国外にも広げ、『中華民族』への帰属意識を求める荒唐無稽な内容を含む」とした上で、「思想・良心の自由及び表現の自由といった民主主義社会の基本的価値を脅かすものであり、国際社会からも深刻な懸念が示されている」と指摘した。
また、「今回の暴力事件を重く受け止めるとともに、中国による国外への影響力拡大及び威圧的な行動に対し、強い懸念を表明する」とした。
さらに、台湾の政府と与野党に対し、「本件を一過性の事件として終わらせることなく、国外勢力が台湾の自由で開かれた社会や入国制度の利便性を悪用し、香港・マカオなど『第三国・地域』を経由して台湾へ入国し、国家安全保障及び公共の安全を脅かす行為を未然に防止するため、現行法制度を早急に検証することを求める」と訴えた。