(新北中央社)北部・新北市の淡水河河口の両岸を結ぶ淡江大橋が12日に正式開通する。頼清徳(らいせいとく)総統は9日夜、現地で開かれた記念式典で、多くの人々の協力により、さまざまな困難を乗り越えて完成したことに触れ、「団結すれば台湾はより良くなる」と語った。
▽頼総統、全ての工事関係者に感謝
式典には工事に携わった「ヒーロー」らに敬意を払うため、建設計画や工事監督、施工などを担当した技術者・作業員やその家族らが招待され、感謝の意が伝えられた。また橋の一部が一般にも開放され、集まった多くの人々が大型スクリーンを通じて式典を見守った。
頼総統は、馬英九(ばえいきゅう)政権(2008~16年)時代から続けられた中央政府の部会(省庁)横断型の取り組みは淡江大橋完成の重要な要素であったとしつつ、地方政府の支援も不可欠だったと強調。工事に関わった全ての人々に敬意と謝意を示した。
また独特なデザインは現地の景観などに着想を得たことに触れ、単なる構造物ではなく、美しさや芸術性を兼ね備える「芸術品だ」と紹介。淡江大橋の開通で地方だけでなく、全台湾の交通インフラ強化につながると指摘した。
また淡江大橋は台湾の誇りであり、ランドマークになるとした上で、国家は引き続き進歩するとし、橋の完成を通じて多くの人々に、台湾が国際社会で尊敬される地位を得たことを感じてほしいと語った。
陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)は報道陣に対し、難工事だったことに言及。工事に携わった全ての人に対して「ヒーローだ」とたたえた。
式典では河口東岸の淡水に拠点を置くダンスカンパニー「クラウドゲート」(雲門舞集)が、淡江大橋をイメージして制作した作品を初めて披露した。ライトアップの点灯も盛大に行われた。
▽渋滞緩和と観光振興に期待
淡江大橋は橋長920メートル、主塔の高さ211メートル、最大支間長450メートルで、世界最長の支間長を持つ単主塔・非対称斜張橋とされる。建設デザインは、国際コンペティションを通じて、ザハ・ハディド氏のチームの作品が選ばれた。応募作品の中で唯一、単主塔を採用し、淡水の夕日の景観が損なわれないよう、太陽の光と影の変化を緻密に計算していたことが評価されたという。
淡水河は日本統治時代に台湾日日新聞が主催した投票イベントで台湾八景に選ばれ、淡水は著名な夕日観賞スポットとして知られる。橋が新たな観光地になることも期待されている。
これまで淡水地区と西岸の八里地区の間は、観光用フェリーが運航されていたが、車両は河口から約7キロ離れた関渡大橋まで迂回(うかい)する必要があった。淡江大橋の開通で、既存道路の交通量が約3割減る他、淡水―八里間の所要時間も約25分短縮されると見込まれている。
また河口東岸と桃園国際空港との交通利便性も向上し、観光発展にも寄与するとみられている。



