(台北中央社)訪日中の与党・民進党青年局のメンバーは27日、自民党や日本維新の会の国会議員、政府関係者らと相次いで面会した。局長の陳冠廷(ちんかんてい)立法委員(国会議員)は訪日の目的について、個人的な友好関係を超えた、長期的で制度化されたプラットフォームを構築することだと語った。
同局は今年4月に発足。民進党によれば、26日から4日間の日程で訪日している。
陳氏は報道資料を通じ、民進党主席(党首)を兼任する頼清徳(らいせいとく)総統は台日関係を非常に重視しており、安定的かつ長期的な交流メカニズムを構築するために同局を発足させたと説明。今回の訪問は同局として初の公式訪日だとした。
その上で、権威主義の拡張に直面する中で、台日は自由民主主義の価値を共有する重要なパートナーとして、次世代の政治家はより緊密に連携しなければならないと強調。今回の訪日は単なる表敬訪問ではなく、具体的な政策を巡る深い対話であり、インド太平洋地域の平和と安定を共に守るためのものだとした。
国土交通省の佐々木紀副大臣との面会では、防災体制や地方交流などについて意見を交わし、台日双方は互いの経験から多くを学べるとの認識で一致したと述べた。
また自民党の小林鷹之政調会長は、歴史や経済、心と心の絆を大切に、政治情勢が変化しても若い世代の交流を続けるべきだとの考えを示したという。
鈴木馨祐前法相との面会で陳氏は、鈴木氏の法相在任中に日本の戸籍や届け出の国籍欄に「台湾」と記載できるようになったことに対して感謝の意を伝えた。
さらに一行は、日本維新の会の斎藤アレックス政調会長とも面会。維新が連立を組む自民党と共に、現実的な安全保障政策に取り組み、防衛力を強化する方針について説明を受けたとした。
陳氏は、今回の訪問で同局と日本の主要政党との定期対話メカニズムを確立できたことに加え、サプライチェーン(供給網)の強靭(きょうじん)性や貿易交渉の経験、防災体制の統合、議会改革などの実質的な政策分野で台日双方の共通利益を確認したと紹介。引き続きこのプラットフォームを深化させ、インド太平洋地域の平和と繁栄に貢献するため、台日の若い世代の政治家を育てていきたいと語った。