(花蓮中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は5日、先月下旬の洪水で被災した東部・花蓮県を訪れ、復旧状況を確認した。被災地の視察は同25日以来2度目。頼総統は洪水の原因となったせき止め湖の問題が解決されるまでは、監視や避難計画を継続するよう指示した。
洪水被害は先月23日、台風18号に伴う大雨で山間部のせき止め湖から水があふれたことで発生。下流の市街地が濁流にのみ込まれ、18人が死亡、157人が負傷し、6人が依然として行方不明になっている。5日午後現在、県内の避難所には227人が収容されている。
頼総統はこの日、深刻な被害が生じた光復郷に設置された中央災害対策センターを訪れ、捜索や復旧活動の状況を聞き取った。
同センターによると、捜索隊は死者が多数確認された仏祖街一帯で捜索活動を強化している。また、主要道路の泥撤去作業は4日までに95%完了し、中秋節(中秋の名月、今年は10月6日)連休明けの7日には郷内の小中高4校で授業を再開する予定。
交通に関しては、洪水で流された馬太鞍渓橋は15日には仮設道路の設置を完了し、大型車以外の車両の通行が可能になる見通し。来年1月末には鋼製仮橋が完成予定で、同年末には橋の一方通行での供用開始を目指す。
頼総統は、臨時堤防や、川の水を下流に流すための深さ約5メートル、幅約100~200メートルの「深水槽」、仮設道路などの設置状況も視察した。