(台北中央社)第80回国連総会一般討論演説の最後の2日となった27日と29日、中華民国(台湾)と国交を結ぶカリブ海の島国セントクリストファー・ネビスとセントルシアが国連への台湾の有意義な参加を呼びかける発言を行った。一般討論演説で台湾の受け入れを訴えた国交樹立国は9カ国となった。
セントクリストファー・ネビスのテレンス・ドリュー首相は27日、台湾には国連に貢献する能力と必要性があると言及。世界保健機関(WHO)や国際民間航空機関(ICAO)などの国連組織からの台湾の排除は共同で問題解決する全世界の能力を弱体化させていると主張した。
また、台湾海峡は単なる地図上の通路ではなく、商業や人的つながりの生命線だと強調。冷静な対話を呼びかけ、不和の演出ではなく外交的対話を選ばなければならないとし、台北であれ、セントクリストファー・ネビスの二つの島であれ、往来や貿易、対話こそが一般の人々の生活を守る方法だと訴えた。
セントルシアのアルバ・ロマヌス・バプティスト外相は29日、国連システムへの台湾の有意義な参加を呼びかけた上で、1971年の国連総会で採択された2758号決議(アルバニア決議)は国連システムへの台湾の参加を禁止または排除していないと明言した。
6日間の一般討論演説で、米国や中国、ロシア、ウクライナ、イスラエル、パレスチナなど各国の代表が重大な国際的衝突や貿易問題について相次いで発言した。
今年の一般討論演説で台湾の国連参加に支持を表明した国交樹立国はセントクリストファー・ネビス、セントルシア、パラグアイ、マーシャル諸島、パラオ、セントビンセント・グレナディーン、ベリーズ、ツバル、エスワティニ。