(台北中央社)陸軍は4日、米国の兵器メーカー、アンドゥリル・インダストリーズ製の攻撃型無人機「アルティウス600M」の第1陣を受領した。国防部(国防省)が5日、発表した。顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は、国軍に重要な即応戦力を持たせて、敵の前進を遅らせる「縦深防御」の能力や攻撃力を効果的に向上させると期待を示した。
米国は昨年6月、アルティウス600Mや自爆型無人機「スイッチブレード300」などの無人機最大1011機の売却を承認していた。アルティウス600Mは陸上、海上、空中のさまざまな兵器から発進でき、最大飛行・滞空時間は4時間、飛行距離は440キロに達する。偵察や通信の中継、電波妨害などの任務を担える。高性能爆弾を搭載して戦車や装甲車への攻撃もでき、繰り返し使える特徴を持つ。
国防部によれば、顧部長はアンドゥリルの創業者と面会し、科学技術の急速な発展で、無人機の戦場における役割はますます多様化していると強調。非対称作戦や現代化された部隊では欠かすことのできない重要な戦力だとの認識を示した。
また現在の敵情が厳しくなる中で、国防部は監視偵察・攻撃型無人機に関するプロジェクトと調達を進め、防衛作戦のニーズに応えると説明。アルティウス600Mが順調に調達できたことは、戦場の環境変化に対応し、新たな革新的な技術を導入する決意を示すもので、台米が連携し、新興技術で中国の脅威に対抗し、地域の平和と安定を維持することに大きな意義があると語った。
その上で、国軍は今後も非対称かつ強靭(きょうじん)な防衛力を構築すると意欲。果敢に挑戦や科学技術イノベーションに向き合い、抑止の優位性をつくり出して敵に勝ち、台湾の安全を守ると述べた。