(東京中央社)東京を中心に展開する高級スーパー「クイーンズ伊勢丹」22店舗で15日までに、南部・台南市玉井産の愛文マンゴーの販売が始まった。伊勢丹新宿店に入居する店舗では1個税込4320円で販売され、台湾産愛文マンゴーとして日本国内での最高価格を記録した。
東京都文京区の小石川店では13日、販売開始を記念した式典が開かれ、李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)や趙卿恵(ちょうきょうけい)台南市副市長、生産者側の代表らが出席した。
台南産マンゴーは昨年はクイーンズ伊勢丹の3店舗で販売されていたが、好評だったことから、販売店舗が拡大された。
李氏は、昨年の台湾の生鮮果物の輸出額のうち、日本が約4割を占めたと紹介。日本は台湾にとって最大の果物輸出先だと述べた。また、台湾には愛文以外にも、素晴らしいマンゴーの品種があるとし、その他の品種に関しても日本への輸出が解禁されるよう期待を寄せた。
趙氏は「最高の品質のものしか日本市場に進出できない」と話し、最高品質のマンゴーを日本で販売することで、台南産果物をラグジュアリー化させたいと意欲を示した。
生産者団体「台南市玉井聯興青果生産合作社」の林易辰さんは「玉井の石灰質の土壌のおかげで、弾力があって香り高いマンゴーができた」とアピール。今年は開花時に大雨に見舞われ、生産量への影響が懸念されたものの、無事出荷することができたと明かした。だが、今月初旬に台南を襲った台風4号の影響で、追加出荷はできないと話した。