南部・高雄市で先月25日から、人気キャラクター「ちいかわ」をテーマにしたイベントが開催されている。愛河湾に巨大なちいかわのバルーンが設置された他、市内ではちいかわのイラストをラッピングしたバスやフェリー、ライトレール(LRT)が走り、“ちいかわ旋風”を巻き起こしている。
高雄市は春節(旧正月)に合わせて開くイベント「2025 Kaohsiung Wonderland」(高雄冬日遊楽園)で今年、ちいかわとコラボレーションした。同イベントの会場となる愛河湾には、高さ15メートルのちいかわと高さ16メートルのハチワレの巨大バルーンを浮かべ、埠頭には高さ7メートルのうさぎの巨大バルーンを設置。かわいさで来場者を癒やしている。
イベントは16日まで開催。8、9日にはちいかわをデザインしたミニランタンを配布する他、9日午後には愛河湾に浮かぶちいかわたちが水上を移動して高雄港の各スポットを巡るイベントも行われる。
市によると、イベントには先月25日の開幕から2月2日までの9日間で延べ320万人以上が来場した。
▽公共交通機関にもちいかわの姿
市は市内の各公共交通機関とも協力。高雄メトロ(MRT)の改札口でICカードをかざすと「ちいかわ」の音が流れるサプライズを用意した他、路線バスやフェリー、ライトレールでもちいかわの特別ラッピングを施した車両が登場した。
▽コンビニではちいかわのカップも
台湾ファミリーマート(全家便利商店)では同イベントに合わせ、ちいかわの紙カップが数量限定で登場した。ちいかわをかたどった蓋の飲み口用キャップも販売され、人気を博した。
▽ちいかわ人気で違法商品の販売も 市、正規品購入を呼びかけ
ちいかわ人気に便乗し、キャラクターの海賊版商品を販売する業者も登場した。高雄市政府警察局苓雅分局は先月、ちいかわの関連商品を、正規ライセンスを取得せずに販売したとして、露天商の男を著作権法違反の疑いで書類送検した。市は、正規品を購入するよう呼びかけている。
(編集:名切千絵)