(台北中央社)台湾では旧暦8月15日の中秋節(中秋の名月、今年は10月6日)にギフトを贈る風習がある。パイナップルケーキで知られるサニーヒルズ(微熱山丘)や中華菓子の老舗、郭元益はすでに中秋節向けギフトの販売を開始しており、両社共に前年比10%の成長を目指している。
サニーヒルズは今年の中秋節商戦で、ロングセラー商品のパイナップルケーキとリンゴケーキに、季節限定の果物月餅を組み合わせたギフトセットを販売する。組み合わせに応じて手頃な価格帯と中高価格帯の商品を売り出し、消費市場の二極化の流れに対応する。
サニーヒルズを運営する宝田(中部・南投県)の施宏漳執行長(CEO)は、企業からの注文が同社の中秋節時期の売り上げの半分を占めると明かす。今年は関税などの不確定要素があるものの、中秋節ギフトは内需市場である上に、近年の企業の中秋節ギフト予算は明確には下方修正されていないため、今年の中秋節時期の成長は慎重ながらも前向きな態度をとり、前年比10%の成長を目指すとした。
郭元益食品(台北市)は大手菓子メーカー、森永製菓のロングセラー「森永ミルクキャラメル」とコラボレーションし、同店の看板商品「冰沙餡餅」(緑豆あんの菓子)にミルクキャラメルを組み合わせた新商品を売り出す。
同社の郭建偉副総経理(副社長)は、今年は異業種コラボによって新たな顧客を獲得したいと意欲を示す。中秋節時期には連休に伴う帰省での贈り物需要も期待されるため、全体的には控えめながらも前向きな姿勢を取り、前年比10%の成長を目指すと述べた。