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中国、支線航空路を一方的に運用開始 大陸委員会や民航局が抗議/台湾

2025/07/06 18:16
中国が台湾海峡の中間線付近に設定している航空路「M503」と三つの支線航空路「W121」「W122」「W123」(赤い破線)
中国が台湾海峡の中間線付近に設定している航空路「M503」と三つの支線航空路「W121」「W122」「W123」(赤い破線)

(台北中央社)中国の民間航空当局は6日、台湾海峡の中間線付近に設定している航空路「M503」から浙江省東山に伸びる支線「W121」の運用を開始したと発表した。運用開始は台湾との協議を経ていない一方的なもので、交通部(交通省)民用航空局(民航局)や台湾で対中政策を担う大陸委員会は抗議している。

M503と支線航空路(W121、W122、W123)は2015年1月に中国が一方的に設定を発表。その後台湾と中国が協議し、同年3月にM503の南方向に関しては航路の位置を大陸側に6カイリ(約11キロ)ずらして運用を開始し、M503北方向と支線3路線については現時点で供用をせず、運用を始める際に再協議することで合意していた。だが中国は24年までにM503の北方向やW122とW123の東西両方向、W121の西方向の運用を順次、台湾との協議を経ずに開始してきた。

民航局は6日、報道資料を発表し、国際民間航空機関(ICAO)の規定により、新航路のルールの設定や修正などには経由地域および関係各方面との協議が必要であると指摘。台北飛行情報区(FIR)の運用上の安全確保のため、すでに管轄する航空管制部門に対して関連する航空機の飛行状況を厳密に監視・把握するよう指示しており、中国側に対しても飛行安全確保のために速やかに協議を開始するよう求めたとした。

大陸委員会も同日、声明を発表し、中国側がこれまで3回にわたって2015年の合意を破り、双方の合意や台湾の民意を無視して現状を一方的に変更していると批判。「強烈な遺憾」の意を示すとともに、既存のメカニズムを通じて速やかに台湾との協議に応じるよう、中国に要求した。

(余曉涵、張淑玲/編集:田中宏樹)

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