国家通信社、中央通訊社(中央社)は、スペイン語版ニュースサイト「Enfoque en Taiwán」(CNA en Español)を10月1日に開設します。正確で責任を持ったスペイン語ニュースを、台湾の政治、経済、テクノロジー、産業発展に関心を寄せるスペイン語圏の読者に届け、国際交流の促進につなげます。
中央社はかつて、スペイン語版サイトを長年にわたり運営していましたが、資源面での制約から、2021年4月に休止していました。今回、近年の人工知能(AI)技術の進歩を背景に、より少ない資源で業務を進められるようになったことを受け、スペイン語版サイトを再開します。「全国民が共有する国家通信社」としての役割をより一層果たし、海外に向けたニュース配信業務を続け、国際社会の台湾に対する理解増進を後押しします。
胡婉玲(こえんれい)社長は「中央社は100年を超える歴史を有する中国語版の他、台湾で最多のアクセス数を誇る英語版、日本語版、移民に優しいインドネシア語版のニュースサイトを運営しています。新たに開設するスペイン語版は四つ目の外国語ニュースサイトとなり、新たな技術を活用して連携し、ニュース制作の効率化を図る新サービスであるとともに、台湾がスペイン語圏の5億5000万人の人々に入り込んでいく上での重要な媒介となります」と述べました。
また、中央社は次の二つの方向から、国際的なニュース発信を強化していきます。
①報道の専門性を固く守り、AIの先進テクノロジーを導入することで、ニュース制作の作業の効率を向上
②段階的スケジュールを設定し、対応する言語を順次拡大
現在、中央社は多言語でのニュース発信において、スピード、規模、品質を兼ね備えるため、「MAV AI-Council」(複数モデルによる投票・協働)という仕組みを導入しています。単一のAIモデルが独立して翻訳を完成させるのとは異なり、「MAV AI-Council」では複数の先進的な大規模言語モデル(LLM)が分担して作業を行います。
まず、各モデルが同じ原文、用語集、文体規定に基づいて、それぞれ独立した翻訳の初稿を作成します。その後、複数のモデルが互いの訳文を評価し、原文への忠実さや誤訳・訳漏れの有無、固有名詞や導入文の正確さ、文体が自然かどうかなどの観点から修正意見を出します。最後に、その評価結果を踏まえ、最も評価の高かったモデルがAIから寄せられた意見を総合し、最終版を作成します。
「Enfoque en Taiwán」では、単一のモデルで翻訳を決定するのではなく、AIによる編集協議を通じて複数のモデルが互いにチェックし、それぞれの長所と短所を補い合うという仕組みを採用します。最終的に人間が編集・校閲する前に、数字や固有名詞、意味のずれなど、よくある誤りをあらかじめ取り除くことで、AIの効率性と翻訳の正確性の両立を実現します。
中央社は責任ある姿勢でAIを活用し、「中央社生成AI活用ガイドライン」を順守します。原稿は全て、スペイン語を母語とする編集者による校閲を経て公開されます。
スペイン語版の運営が軌道に乗れば、五つ目の外国語版サイトも開設する計画です。来年の公開を予定しています。