(屏東中央社)南部・屏東県瑪家郷に暮らす台湾原住民(先住民)族パイワン族に伝わる伝統的なスレート家屋の建築技術保持者がわずか2人となっている。8日に現地を視察した李遠(りえん)文化部長(文化相)は、さまざまなプロジェクトを通じてスレート家屋の修復や技術の継承を支援する考えを示した。
李部長は、与党・民進党の伍麗華立法委員(国会議員)の招きで屏東県を訪問した。スレート家屋の修復・継承プロジェクトの実施状況を視察した他、台湾原住民族ルカイ族の伝統歌謡やガラス工芸「トンボ玉」の技術保持者を訪ね、集落文化の復興状況や支援ニーズについて理解を深めた。
地元の発展を支援する瑪家郷パイワン社区発展協会の潘雅莉総幹事は、スレート家屋の技術保持者のうち1人が体調を崩しており、もう1人も高齢であると説明。「時間との戦い」だとして政府による早急な支援を求めた。
また51年前に移転した旧集落では、現在も居住可能なスレート家屋はわずか16棟で、156棟は損壊し、遺構となっているとした他、新集落から旧集落までは車で約40分かかり、子供たちが修復技術を学ぶことが難しいと指摘。新集落の集会所近くにもスレート家屋を建て、青年や子供たちがその過程で学べるようにしたいと述べた。
李部長は、台湾の文化多様性の面で原住民族文化が大きな役割を担っているとし、スレート家屋や技術保持者の減少は文化面で切迫性があるとの認識を示し、関連のプロジェクトで修復や技術伝承を支援すると語った。
伍立法委員は、スレート家屋の保存や、木彫り工芸、トンボ玉などをテーマにした地方の私設博物館は、いずれも個人の努力によって支えられており、継承者の高齢化で維持が困難になっていると懸念を表明。文化部や原住民族委員会などがより多くの資源と支援を提供し、文化復興の取り組みの推進を後押しして文化が継承されることを望むと語った。