(台東中央社)台湾原住民(先住民)族プユマ族に伝わる木工芸「tu'tu'」が8日、文化部(文化省)により正式に原住民族文化資産の重要伝統工芸として登録された。これに合わせて木工芸の技術を持つ台東県台東市カサバカン(建和)集落の頭目、ハク(陳文生)さんが、人間国宝に相当する重要伝統工芸保存者として認定された。19日には饒慶鈴(じょうけいれい)台東県長がハクさんを訪ね、祝意を伝えた。
文化部によれば、ハクさんは1943年生まれ。カサバカン集落の第69代頭目。42歳から創作活動を始め、技術の継承や文化の普及、人材の育成などに長年取り組んできた。
饒県長はハクさんについて、木工芸を通じて祖先の文化や神話、狩猟・農耕・集落の生活などを記録してきたと紹介。エスニックグループ全体の歴史的記憶と文化、精神を保存してきたと功績をたたえた。
県政府によると、重要伝統工芸の登録には、長年の文化調査や実地調査、映像記録、口述歴史の収集、文化資産審議などの手続きを経る必要がある。昨年12月に文化部の審議会で登録が決定され、ハクさんが保持者として認定されたという。
台東県で重要伝統工芸保存者に認定されるのはハクさんで3人目。県内の原住民族工芸文化が刺しゅうや織物、木工芸など深い蓄積を持ち、世代を超えて継承されていることが改めて示されたとした。
また今回の登録と認定は、単なる技術の評価にとどまらず、集落全体の文化体系とエスニックグループの記憶を重視することの表れだと強調。今後も文化部や集落と連携し、教育普及、保存活動に取り組み、貴重な原住民文化の継承を図るとしている。