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台湾の裁判官、アゼルバイジャンのビザ取得できず 国際裁判官協会の総会

2025/10/27 18:58
アゼルバイジャンの首都バクーで今月開かれた国際裁判官協会(IAJ)の第67回年次総会=IAJ公式サイトより
アゼルバイジャンの首都バクーで今月開かれた国際裁判官協会(IAJ)の第67回年次総会=IAJ公式サイトより

(台北中央社)アゼルバイジャンの首都バクーで今月開かれた国際裁判官協会(IAJ)の年次総会に台湾代表として参加予定だった裁判官6人が査証(ビザ)を取得できず、出席できなかったことが分かった。中華民国法官(裁判官)協会は27日、IAJ側から書簡を通じ、今後は会員が排除されることがないよう、開催地を慎重に選定するなどと伝えられたと発表した。

総会は11日から17日まで開かれた。法官協会の報道資料によれば、アゼルバイジャンの裁判官協会からはIAJ事務局を通じ、ビザを事前に取得していないIAJ会員がアゼルバイジャン到着時にビザを申請するのを支援するとの約束が繰り返し伝えられ、同国の外交当局の同意も得ていると通知されていた。だが台湾の代表団はアゼルバイジャン政府が発給する招待状または入国許可を受け取れず、5人が出発前に渡航を断念。団長を務める裁判官1人は現地に向かうも到着後に入国を拒まれ、出発地のドバイに引き返した。

アゼルバイジャン出入国管理当局の公式サイトによれば、中華人民共和国や日本など14カ国については同国の国際空港に到着した際のビザ申請を認めているが、中華民国(台湾)は対象に含まれていない。また外交部(外務省)領事事務局の公式サイトではアゼルバイジャンについて「わが国に対して非友好的」だとした上で、「ビザの取得は難易度が高い」としている。

一連の事態を受け外交部は17日までに、アゼルバイジャン政府が事実と異なる「一つの中国」原則を理由に入国を拒否したとし、同国政府の対応に対し「深い遺憾と厳正な抗議」を表明した。

法官協会は、IAJ側からは書簡を通じ、深い遺憾と心からの応援が表明されたと説明。台湾の代表団が参加できなかったことは全体にとっての損失であり、アゼルバイジャン当局の対応はIAJが一貫して重視している国際協力と包摂の精神に反するものだと言及されたと明かした。

また、IAJ側が今後は全ての会員が無条件で参加できる権利を最優先の原則として、会議の開催地を慎重に選定し、政府の政策のみを理由に総会から排除される裁判官が発生する事態が二度と起きないようにすると約束したと紹介。IAJ側の支持や約束に感謝するとした。

(林長順/編集:田中宏樹)

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