(台北中央社)性的少数者への理解促進などを目的としたパレード、第23回台湾LGBT+プライド(台湾同志遊行)が25日、台北市内で開催された。主催者発表で約15万人が参加した。参加者らは、自身と異なる人々との違いを理解し、強靱(きょうじん)で多様性を受け入れる社会の実現を訴えた。
台湾では2019年に同性婚が合法化された。パレードの起終点となった台北市政府前広場では、午後から約110ブースが出展したマーケットが開かれ、会場は雨が降る中でも大きな熱気に包まれた。
パレードを主催した台湾彩虹公民行動協会の戴佑勲理事長は報道陣に対し、第2次トランプ政権の発足で、多様性、公平性、包括性(DEI)に反対する動きが交流サイト(SNS)などを通じて急速に拡散し、各国の政策や台湾企業・政府機関のジェンダー関連方針やリソース配分に影響を及ぼしていると指摘。レッテルや偏見を超え、互いの違いを理解し、リアルで深い人と人とのつながりを再構築してもらいたいと語った。
出生時の性と性自認が一致しないトランスジェンダーの「手術なしでの性別変更」が台湾で認められていない現状について同協会の広報担当者は、変更には性別適合手術の証明書が必要だとし「身体権と健康権に対する侵害だと認識している」と語った。
パレードの参加者らは午後2時から二つのルートで台北市内の幹線道路を練り歩いた。市政府前のステージでは歌手などによるライブパフォーマンスも行われた。
また蕭美琴(しょうびきん)副総統はフェイスブックを更新し、パレードは「愛と尊重だけが社会をより自由にし、美しくすることができるといったメッセージを世界に伝えている」とつづった。


